資格をたくさん取りたがる人の心理

次から次へと資格を取る人がいます。

「そんなにたくさんの、しかも色々な分野の資格を取って、
一体何を目指しているんだろうか?」と、思ってしまいます。

向上心があるともいえますが、
関連性の資格を次から次へと取るのは、
資格ビジネスの波に絡み取られているのかもしれません。

さて、皆さんは、「モラトリアム人間」という言葉をご存知ですか?

モラトリアム人間の「モラトリアム」とは、
「支払猶予期間」という意味があります。

経済用語で用いられる言葉ですが、心理学者エリク・H・エリクソンは、
このモラトリアムという言葉を、
社会的心理学的な意味で応用し、以下のように定義しています。

「青年期は、知的・肉体的な能力は一人前になっているにもかかわらず、
知識や技術の研修のために、
社会人としての誼樹と責任の支払いを猶予されている時期(モラトリアム)である。」

そして、時が経ち、ベトナム戦争以降、モラトリアム状態に留まろうとする青年層が増え始めました。

さらに、青年のみならず、各年代にまで広がりをみせるようになり、
問題視されるようになってきたのです。

エリクソンが定義した当時は、
特にネガティブな意味は含んでいませんでしたが、
現代の日本では、「モラトリアム人間」というと、
「青年期を過ぎても、社会人としての義務と責任を果たさない人。」
という、否定的なニュアンスで語られるようになっています。

そして、現代人は、青年期を過ぎて大人になっても、
まだ自分探しをしていると言う風潮があるのです。

子どもの頃は、「サッカー選手になりたい。」とか、
「ケーキ屋さんになりたい。」というような将来の夢を誰もが持っています。

しかし、子どもの夢は、どの夢も叶えられるものではなく、
ある程度の年齢になったら、何かをあきらめたり、切り捨てたりしながら、自分の道を見つけていく必要があります。

それを見つけるのが「青年期」であり「モラトリアム」なのですが、
現代人は、いつまでも積極的にモラトリアムでいたがる風潮が強くなっています。

モラトリアム人間は、自分の多様な可能性を信じていて、
どの可能性も切り捨てることができず、
結局「あれもこれも・・・」という生き方になってしまいます。

資格試験を次から次へと取るのは、
可能性を捨てられず、自分の生き方を決めることができないからで、
いつでも転身できるように準備をしているのだと考えられます。

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